硬い歯ブラシを使って歯茎がズタズタになっている人もいる
以前、歯茎を傷つけてしまうと再生させることが非常に難しいとお話ししました。特にわれわれモンゴロイドは、人種的にヨーロッパ系コーカソイドと比較すると、骨も歯茎も粘膜も非常に華奢(きゃしゃ)で、歯のエナメル質も薄いのです。硬い歯ブラシを日常的に使っていると、歯茎を傷つけたり、後退させてしまう恐れがあります。(歯科用ポータブル診療ユニット)
間違った歯磨きのやり方が歯茎の後退を進めているかもしれません。歯茎の後退は知覚過敏を発生させますし、一度下がった歯茎を元の位置に戻すことは大変難しいので注意してください。
歯磨き粉選びにも注意してもらわなければなりません。海外製と日本製のものでは成分に大きな違いがあるからです。酸性物質(過酸化水素など)が多く含まれている海外の歯磨き粉を使うと歯は白くなるかもしれませんが、エナメル質を傷つけて知覚過敏の原因をつくってしまうかもしれないのです。
「歯茎から血が出ているので歯周病かもしれない」と心配して来院された患者さんがいらっしゃいました。診察してみると歯茎がズタズタになっています。
「変な歯ブラシを使っていませんか?」と尋ねると、出張で海外のホテルに数週間滞在し、部屋に備え付けの硬い歯ブラシを使っていたというので、すぐに軟らかい歯ブラシを使うように指導しました。通常、歯茎のターンオーバーは大体2週間です。1カ月後に再来院されたときには歯茎はきれいに治っていて、軟らかい歯ブラシの効果を実感したと喜んでおられました。
(1ポーチ自宅歯ホワイトニングシートリップ 歯漂白シート (合計14枚入))
歯ブラシや歯磨き粉は毎日使うものです。日本では歯ブラシの選択肢が多いため、選ぶときに悩むとは思います。しかし、「何でも同じでしょう?」といい加減に選ぶのではなく、本当は予算内で自分に合う最適のものを見つけ出してほしいと思います。